eラーニングによる大学・高等連携


単位互換制度発足により,高専機構との統合的な教育プログラムの提供, 効率的な単位取得が可能となります. 今後の我が国の安全社会を支える将来の技術者に対して,学部基礎科目, 最先端専門科目を学ぶ機会を保証することは本学の理念に適合しています.

平成14年度〜15年度において6大学・6高等専門学校・1機関が連携して 実施した上記高等教育IT活用推進事業を基に,相互の交流・協力の促進と 教育内容の充実を図るため本学と豊橋技術科学大学,九州工業大学および 北陸先端科学技術大学院大学の4大学と仙台電波工業高等専門学校, 群馬工業高等専門学校,岐阜工業高等専門学校,豊田工業専門学校, 鈴鹿工業高等専門学校,および新居浜工業高等専門学校の6高等専門学校 との間で,平成16年3月に遠隔教育による単位互換に関する協定 (単位互換協定)を締結しました.本協定は,本学を主幹事校として 締結したもので, これを契機に,新たにeラーニング高等教育連携事業 (eHELP:e-learning Higher Education Linkage Project)を 開始しました(ppt5-11). 本事業の目的は,高等教育機関が連携して,正規の教育方法としての eラーニング教育実践を展開することにより,eラーニングの有効性を 明らかにするとともに,新たな可能性を探求し,実績に基づく eラーニング実践事業を展開することにあります.

本協定に基づき平成16年度から非同期型eラーニングの配信を 実践しています. 平成16年度〜17年度の配信および受講の実践状況は, 本学について言えば年16科目を配信(単位互換協定校全体では34科目)し, 受講生は延べ222人となっています. 受講生のeラーニング利用形態としては,帰宅後に自習する他, 高等専門学校での授業の空き時間帯を利用してeラーニング学習するなど 学校内での受講にも利用されています. 受講科目,受講生の所属機関には,まだ偏りが見られ,さらに科目の充実, 受講のための環境整備が要望されます. eラーニング受講生のアンケート結果からは,音声品質に改良の余地がある, 質疑応答がしにくい,コミュニケーション機能がほしいなどの意見があり, 音声での説明の明示化,インタラクティブなコミュニケーション支援機能 の重要性が明らかとなりました.

なお,本単位互換協定では,授業提供(教材配信)機関は成績評価を行い 受講生の所属機関に評価結果を提供する責任があります. ただし,単位を受講生に付与するのは,受講生の所属機関としています.