長岡技術科学大学
   
 

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認知科学 講義(北島宗雄)

この講義では、科学的アプローチによって人間の「認知行動」を探求することにより、新たな視点から人間を理解し、人間中心のモノ作りを行うための素養を養うことを目指します。講義では、人間をひとつの認知行動システムとして理解できることを重視し、認知科学の分野の話題を中心に、以下のテーマを扱います。

  • モデルヒューマンプロセッサ:人間が、外界を認知し、判断し、行動する過程を、近似的ではあるが統一的に扱うための枠組み
  • アフォーダンス:環境からの働きかけによって生じる行動の仕組み
  • メンタルモデル:環境の状態を理解し、次に行うべき行動を決定するために利用される知識
  • ヒューマンエラー:環境の状態、知識の状態、行動決定の仕組みが関連して起こるヒューマンエラー
  • プロダクションシステム:人間が、外界を認知し、判断し、行動する過程を、コンピュータシミュレーションプログラムとして表現することにより人間の認知プロセスを解明するアプローチ
  • 認知モデルに基づくユーザビリティ評価:人間の認知行動をシミュレートすることによって、製品や環境のユーザビリティ(使いやすさ)を評価する方法

 

【講義内容】

1.概要説明 -- Cognitive-Science-Unit-1
2.人間の知覚・認知・運動の近似モデル
 2.1 モデルヒューマンプロセッサ(Model Human Processor) -- Cognitive-Science-Unit-2
 2.2 ヒューマンパフォーマンス
  2.2.1 知覚と運動 -- Cognitive-Science-Unit-3
  2.2.2 単純な認知判断、学習 -- Cognitive-Science-Unit-4
  2.2.3 複雑な情報処理 -- Cognitive-Science-Unit-5
3.人間の行動の大まかな理解
 3.1 Fittsの法則 -- Cognitive-Science-Unit-6
 3.2 アフォーダンス -- Cognitive-Science-Unit-7
 3.3 メンタルモデル -- Cognitive-Science-Unit-8
 3.4 ヒューマンエラー -- Cognitive-Science-Unit-9
4.人間の認知行動の計算モデル:プロダクションシステム(ACT-R)
 4.1 手続き的知識と宣言的知識の表現方法 -- Cognitive-Science-Unit-10
 4.2 行為の選択過程 -- Cognitive-Science-Unit-11
 4.3 手続き的知識と宣言的知識の学習 -- Cognitive-Science-Unit-12
5.認知モデルに基づくユーザビリティ評価
 5.1 ルーチンタスクの実行時間の予測(GOMSモデル) -- Cognitive-Science-Unit-13
 5.2 初めて行うタスクの操作選択過程の予測(Cognitive Walkthrough) -- Cognitive-Science-Unit-14